舞台を見にいく時の現場ネイルの話
公演に合わせてネイルを考えるタイプのおたくです。
ネイルの話をしたいな〜〜〜と前々から思っていたのですが、現場ネイル=即身バレに繋がる為、公演中にすることができないままズルズルと年数が経過しました。
一応公演ごとにネイルの写真は大体撮影していたのですが元々自分用に撮影していた事もあり、撮影環境があまりにも良くなさすぎて人様に見せられない感じなので当時のネイルを思い出しながらできる範囲で改めてざっくりと塗ってみようと思います。
流石に5本指全部塗るのは大変すぎるので1〜4本です。塗りムラやはみ出し等お見苦しい点もあるかと思いますが半日で全部塗ったのでご容赦ください。あと写真全体的に暗いです。本当ごめんなさい。
公演名や使用したマニキュアに関しては多分これって感じなのでもしかしたら違うかもしれないです。その時期にそのマニキュア発売してなくない?笑 みたいなのあったらごめんなさい。
ちなみに私は舞台と言っても宝塚と2.5次元舞台を中心に見るタイプのおたくなので、概ねそのあたりの現場中心です。
常にセルフネイル派なのであんまり凝ったことはしていないというか、たまに凝ったものもあったのですがネイルシールやラインストーンを使っているものは再現ができないので画像で掲載しているものはあんまり面白い感じではないです。ほぼ単色塗り。暇つぶしにどうぞ。
- 宝塚歌劇団 星組公演 スカーレットピンパーネル
- ミュージカル刀剣乱舞 加州清光単騎出陣2017
- Xenogears 20th Anniversary Concert -The Beginning and the End-
他
真っ先に挙げましたが本日のネイル撮影でかなり最後の方に撮りました。力付き具合が半端ないです。めちゃくちゃはみ出てごめん。右が一度塗り。真ん中が二、三度塗り、左が四度塗りです。あんまり変わりませんけど。
深い赤のネイルが好きなので舞台関係なしにそこそこ持っているのですが、その中でも特に「赤!!!」って感じの舞台の時のネイルです。ゼノギアスのコンサートは舞台じゃないなと思いましたが同じネイルだったので一応。
ちなみにこれは当時のネイルで、今ならそれぞれ別のものを使うだろうなと思います。
スカーレットピンパーネルならこの赤よりも鮮やかな赤か、もう少しピンク要素がある赤。単騎出陣についてはあくまで私の解釈なので加州清光の強火おたくの皆様に怒られそうですが、ゲームの中の清光はもっと鮮やかで混じりのないパキッとした赤だろうなと思うし、ミュージカルの加州清光はもう少し深みのある、血の色のような赤のイメージがあります。
(手持ちのお気に入りの赤ネイル達)
色の解釈的な問題を抜いて単純にこれを使いたい、という意味では今でしたらパラドゥかトムフォードにしたいなと思ってます。
使いやすさ的には絶対にパラドゥなのですが、自分のテンションが上がるのは手持ちのネイルで一番高価なトムフォードです(4000円…)でも正直トムは結構塗りにくい笑 適当に塗るとムラができるのでコツが必要な感じです。
とにかく深い赤のネイルが大好きなので、手持ちの赤ネイルだけで一記事書けてしまいます。
他
お次は青ゾーン。といっても100均ネイルです。
瑠璃色の刻に関しては実はこれで会場には行ってないのです。が、これで行くつもりだったので折角なので。変更した理由としては同日にスカーレットピンパーネルを見ることになったのでスカピンの赤ネイルを選んだせいです。流石に日帰り遠征中にネイルを変える余裕はありませんでした。
「瑠璃色」がイマイチ掴めず何か青ければいいのかな…?みたいな感じだった記憶が残ってます。これで行かなくて良かった〜!
今なら絶対アディクションにします。
アディクション ザ ネイルポリッシュ 選べる10色 -ADDICTION- 04:レイクブルー
- 出版社/メーカー: ADDICTION(アディクション)
- メディア: その他
- この商品を含むブログを見る
瑠璃色かどうかはともかくレイクブルーが凄くイメージに合っていて…いや個人的なイメージの話なので怒らないでください。
Amazonの画像、どう見ても別の色なので公式サイトでご確認ください。ブルームーンも色はもちろん名前もいいな〜と思います。ぶっちゃけ三日月宗近感もありませんか?買いでは?
つはものに感しては、というか刀ミュ関係についてはその時の公演のイメージカラーか推し刀剣の色で揃えてる感じです。常に単色塗りです。ちなみにみほとせの時に関してもスカピン合わせだったので上記の赤ネイルです。どんだけ赤なんだ。赤じゃない公演探した方が早い気がしてきた。
忍ミュに感しては実は観劇していますが、色んな都合上このブログで名前を挙げたことは一度もありませんでした。勘が良い方はこれで色んなものをお察しいただけるかと思います。とりあえず色としてはざっくり五年生カラーです。今ならもう少し丁寧に選びますね。…というかやっぱりアディクションで揃える気がする。
全国ツアーです。何この画像って感じですね。こちら当時の画像なのですがめちゃくちゃ身バレ案件の画像だった為一部のみでご勘弁を。まぁ正直見る人が見れば一発で身バレするブログなので今更そんな事気にしても感がありますが。
画質がとんでもなく悪いのですが画像がこれしか残ってなかった上、当時使っていたぼかし用のトップコートを液漏れによって捨てた為再現が不可能でした。なお全部100均で揃えたのでトップコート含めて432円です。
公演名が「琥珀色」なので自動的に琥珀色(?)にしないとと思いました。残念ながら琥珀色になったのかは分かりません。ギリギリまで雪組カラーの緑と迷いましたが、季節が9月だったので秋っぽさも意識です。
現場ネイルを決める時の条件としては、「絶対何があってもこの色じゃないとダメ!!!」という拘り(それこそスカピンや加州単騎のようなどうあがいても赤縛り)がなければ、季節感やその時の服装や靴、バッグとの兼ね合いを意識してます。会場につけば「あっこの色公演意識してるのね」みたいに周囲の人にも何となく分かる感じだと思いますが、会場に行くまでの電車の中などで「何この色?服と全然合ってない」と思われたくない(めちゃくちゃ自意識過剰)ので、極端に浮いた色は使わないように、使うとしてもなるべく小物等で調整するようにしています。まぁ自己満足ってやつです。
- 舞台 刀剣乱舞 (再演、暁、ジョ伝、悲伝)
本当に申し訳ないのですが写真が面倒になってきたのでまとめて一気に撮影しました。暗くてごめん。
刀ステでこれまで使ったのは左から二番目のリンメル。全てこの色で単色塗りでした。
何回も言ってきましたが原作ゲームにおける山姥切国広のおたくです。なので山姥切国広を意識しています。というか布を意識しました。
毎回髪の金色にすればいいか、目の緑にすればいいか、服のネイビーとグレーのストライプにすればいいかでめちゃくちゃ迷っていたのですが、結局最後まで布カラーになりました。実は再演の時はこれにラインストーンをつけていたのですが普通に面倒だったのとやっぱりシンプルな方が自分の好みだったので暁以降は辞めました。
なお悲伝でついに山姥切国広の公式ネイルが発売しました。画像から見て一番右のものです。何意識なんだろ…服のネイビー?と思ったんですけど正直今見たら山姥切長義と被りそうな色かもと思いました。いいのかこれは。
とりあえず刀ステ公式的にはこの色が山姥切国広だそうなので、これからはこの色で刀ステに行こうと思います。同じようなおたく山程いそうですね。問題はストックがない為使い切る前に刀ステには終わってもらわなければいけません。それまでに終わるのかなこの舞台。
この手のキャラクターグッズ的なネイルはあんまり優秀なイメージはないのですが、思ったよりは塗りやすくあんまりムラにもなりませんので個人的には妥協点。リンメルの方がよっぽどムラになって使いにくい…色が好きなので使ってますけど…
山姥切国広ネイルに似たような色がないかな〜〜〜といくつかのブランドのものをチェックしたのですが残念ながら巡り会えていません。手持ちで似たようなもの(右から二番目が先日買ったTHREE ネイルポリッシュ 87 DARINGLY DESIRABLE、一番左がアディクション ザ ネイルポリッシュ 019S Moonwalk)と並べてみたのですがどれとも被らない感じです。
どなたか市販のブランドで山姥切国広(刀ステver)に代用できそうなマニキュアをご存知でしたら教えてください。今気になっているのかシャネルのウォッシュドデニムですがうーん、ちょっと暗いかな、分からないですけど。カウンター行けばいいのか。
塗り残しが深刻な上前に塗った色が上手く落ちてませんね。雰囲気でお願いします。写真がなくて記憶がないのですが多分これだった。周囲で色々あったタイミングでとにかく時間がなくて…えぇ…。
手持ちのネイル(琥珀色の時に使ったやつ)を使ってメインはマリーゴールドをイメージして…と、思ったんですけど微妙すぎて実はあんまり気に入ってない。エリザベート合わせの遠征だったのですがエリザベート要素も皆無。月組イエロー…もちょっと厳しいかな。
ネイルを考えてる余裕がなかったのもありますがそもそもの仕上がりが微妙というか、うーん…あんまり好きではないです…。
最後に撮影したので力尽きてます。
湖の暗さとシャンデリアの光的なものを手持ちのネイルで何となく意識しました。216円。とりあえずこの手のゴールドラメを使っておけばいいと思っているのがバレバレですね。
ただこのゴールドラメネイル、普通に塗るとめちゃくちゃぷっくりするというか厚みがあるのでベースと凹凸ができてしまって凄く扱いにくいんですよ。今回は写真を撮るだけなので適当に塗りましたが正直あんまりラメネイルは使いたくないです…落とすのも大変だし…。
画像の手抜き具合が酷いですが塗り直すのが面倒になってきたのでお許しください。贔屓の退団公演でした。以前の記事で少し触れましたが、3月にSHISEIDOぴこの船出を手に入れてから「絶対これだ!!!」と思って3月はこんな感じです。見て分かると思いますけど一番右のが船出です。贔屓陸に残ったけど。
ちなみに1〜2月の公演中はどんなネイルにしてたのか画像が残ってない上記憶にもないのですが、覚えてないということは多分めちゃくちゃ無難な感じにしていたと思う。
この手のミラーネイル(って言うんですかね?)初めて使ったのですが凄く綺麗に仕上がって感動しました。めちゃくちゃ適当に今回も塗ったのにすぐにこの仕上がりですよ。凄くないですか?
ただ問題はこれ服と合わせるのめちゃくちゃ難しいんですよ。全部これで塗ってしまうと私の服装だと指だけ明らかに浮いてしまって、手持ちのグレー系と合わせてなんとか誤魔化そうとしましたがうーん…あんまりその辺りは納得いってないです。
…実は手抜き撮影の関係で刀ステ山姥切国広ネイルを落としていなかったのですが(一番右)合わせてみるとこっちの3色でまとめると良かったかなって今になって思いました。誤差みたいなもんですかね。あ〜〜普通に売ってくれ〜〜〜!
凄く疲れたので以上です。
こう見えてめちゃくちゃ頑張ったのですが、思っていた以上に面白みのない感じになってしまいました。苦労の割に全く伝わらないなと途中で気づいて辞めようかと思いました。
一体どれだけマニキュア持ってるのかちょっと自分で把握してない感じなんですけど、部屋に飾ってあるやつ全部回収して撮影してまた戻すのが面倒なのでこんな感じでお許しください。
実はこれでも私マニキュア関係については処分が大変なので我慢してそんなに買っていないつもりなのですが、いつの間にか増えてた感じです。
ちなみに挙げていない公演については無難なピンク系でまとめたかグレー系か赤です。まぁ面倒くさくなってカットしたものもありますが大体私のネイルはこの三色です。
ネイルシールとかで色々アレンジしていた時期もあったんですけど、スマホ変えたタイミングで画像かなり消しちゃったので二年半以前のものが実は残ってなくてですね…画像を見て貰えば分かると思いますが基本的にそんなにマニキュアにお金かけないタイプなので、シール類も含めて概ねダイソーやセリア、キャンドゥで揃えてます。
ベースコートとトップコートに関しても使ったり使わなかったり…赤っぽくなってるのは全部赤ネイルに使いまくった名残です。初めから赤だったかのようですね。適当にやるからこうなる。
色々使って分かりましたが正直マニキュアは高ければいいってもんでもないなと思ったのと(もちろん値段相応という言葉もある)ぶっちゃけトップコートさえしっかり塗れば大体は何とかなるのと、更に言うとそれぞれ相性があるので物によってはベースコートやトップコートを塗らないほうがマシなものがある事を知りました。
何にせよ公演ごとに合わせたネイルを考えるのはめちゃくちゃ楽しいのでこれからも続けたいなと思います。
なんかしょうもない記事なのに6000文字近く書いてしまっていて驚きました。正直これまで書いたブログで一番疲れた…何でこれやったんだろうな?!笑
他の方の現場ネイルも知りたいので、もしお暇な方がいらっしゃいましたらブログなどで紹介してもらえると嬉しいです。
昨日の記事で平成最後のつもりだったんですけど何故か今日も書いてしまいました。本当に疲れました。
そんな感じで以上です。
宝塚月組大劇場千秋楽と美弥るりかさん
ライブビューイングが私は好きじゃない。
とにかく現地に拘りまくっているタイプの舞台おたくであることはもう散々ブログで語ってきました。今更このあたりについて語るとまた本題に行き着くまでもなく終わってしまうので略すのですが、とにかく私は現地で見たい。ライビュで満足できない。だから宝塚月組大劇場千秋楽、チケットを取れなかった時点でスッパリ諦めようと思ってたんですよ。「ライビュの為に有給使うなんて」という気持ちもあったし、そもそも1〜3月と贔屓の退団で有給を使いすぎたというのもある。
でもね、15日の朝、目が覚めて、近場の映画館の残席情報をちょっと見て、席が残ってたんですよ。
まぁ行くよね。
美弥さん贔屓の友人に映画館で「本当に来たの?!!」と驚かれ笑うしかない。けれども、正直私は自分がこういった人間であることは分かっていました。こういう人間なんですよ(学生時代本命ジャンルのゲーム発売日に学校を早退していた女です)
と、いうことで月組千秋楽をライブビューイングで見てきました。前置きがめちゃくちゃ長いですね。あんまりレビューっぽい事は書けないので簡単に思った事…というか、ほぼ美弥さんの話を感情の整理の為に書こうと思います。
私にとっての美弥るりかさんは、何よりも先に「友人の贔屓の方」という存在でした。
リアルの友人が美弥さんの大ファンで、彼女が楽しそうに美弥さんについて語るのを聞くのが好きだった。だから美弥さん関係の公演とか映像とか雑誌とかそういったものを見る度に浮かぶのは友人の事。「あっこの美弥さんめちゃくちゃ格好いい!(友人)好きそう!」みたいなそんな感じ。
もちろん私個人としても「美弥さん格好いい〜〜!」とはなるけど、一歩引いて見ているというか、やっぱり自分よりも強火でめちゃくちゃ好き!!!ってなってる「友人」が近くにいると「その子よりも私の方が」とはならない。なれない。小学生の時とか友達と「クラスの気になる男子誰?!」みたいな話になった時に友人が名前を挙げた子は除外して自分も選ぶ、みたいな。当時のモーニング娘。で相手がなっち好きならこっちはゴマキ、みたいな、いや当時私は吉澤ひとみさんと加護亜依ちゃんが好きでしたけど。既に話が逸れまくってる。
何が言いたいかって、私はリアルの友人と推し被り的なことができない人間なんですよね。
対する私の方も自分の好きな人の素晴らしさを周囲に知って欲しいけど、別に同担になってほしい訳じゃない。なんというかそのあたりはほっといてほしい。自分はめちゃくちゃ好きだけどそれを一方的に語るので充分というか、相手が「じゃあ私も!」って同じ熱意でこられるとちょっと困る。それこそネットとかで初めから同担って分かってたら全然いいんだけど、まっさらな所から「リアルの友人が」「自分と同じ人を自分並み(以上)の情熱で好きになる(なられる)」の2つの条件が揃うとちょっときつい。私はね。ここ重要です。個人の意見です。
だから私は、自分がそうであるからこそ友人の推し(贔屓)に熱意の全てを傾けることはできない。してはいけない。それをしてしまうと友情にヒビを入れてしまうタイプのおたくであることを理解しているから。なので見に行く動機と私個人の気持ちとしては、「友人の贔屓である美弥さんの退団を友人と同じ場所で見送りたい」というものが一番大きかったように思う。
まぁ、こんな事を考えて見ていたんですよ。
武蔵を見て、クルンテープを見て。退団者の皆さん綺麗だなぁ、美園さくらちゃんお披露目おめでとう、なんて思って。フィナーレが終わって。緞帳の前に組長の光月るうさんが出てきて、美弥さんに対する言葉をお話しされて。
「もっと美弥るりかを見ていたかった」
この言葉を言われた瞬間に、最初何故か笑い声かな?と思ったんです。あまりにも大きな声がライビュ会場に流れたものだから。でもそれが会場の客席の泣き声だと分かった瞬間。急に耐えきれなくなった。
ビックリするくらいに泣いた。
美弥さんの退団発表はめちゃくちゃ辛かった。でも、自分がここまで泣く程美弥さんが好きだったなんて思っていなかった。「友人の贔屓の美弥るりか」ではなく、純粋に「美弥るりか」というスターが自分が思っていた以上に好きで、退団がこんなにも悲しくて辛い。本当に惜しい。もっと見たかった。見れると思っていたのに。そんな気持ちが溢れ出した。
一気に泣きすぎて涙が垂れ流しのままサヨナラショー。まさかのバッディ。いきなりのスイートハート様。ここで涙が物凄い勢いで引っ込む。流れるように1789の「私は神だ」友人が美弥さんに落ちたきっかけの公演。きっかけの曲。友人生きてるかな。なんて思いながら観ていた。もちろん私も興奮していたけれど間違いなく正気じゃないであろう友人を思うと、ちょっと冷静になれて笑顔になった。
そしてテキーラ、この地上の何処かに…と曲は続き、最後のEverything for Love、今公演のショーを怪我で休演していた海乃美月ちゃんの姿を見た瞬間「幻覚かな?」と思った。公演が終わった瞬間真っ先に「海乃美月」でTwitter検索したのは言うまでもないです。幻覚じゃなかった。
退団挨拶。「1993年、私はこの大劇場にいました」そう話を始められた美弥さん。ライビュのアングル的にも美弥さんの背後に写る月城かなとさんの表情がよく見える。それを見てもうボロボロ。泣きますよこんなの。
最後まで美弥さんは美しい姿を見せたまま、大劇場を後にされた。
終演後、友人が「こんなの見せられたら成仏するしかない」と言っていた。私は何も言えなかった。彼女には言えないけれど「惜しい」という気持ちが勝ってしまった。サヨナラショーで中心に立つ美弥さんを見て、これが観れる世界があったかもしれないのに。なんて事を思った。そんな事を美弥さんのファンは一番思ってるだろうし、それを何とか飲み込もうとしているんだと思うけれど。
美弥さん自身はとても晴れ晴れとした表情をしておられた。本人としては満足なんだと思う。多分。でも美弥るりかにしか出来ない役、演目があって、それを大劇場のセンターで演じて欲しかった。なんて一観客として思った。
友人と別れて家に戻って、またもやビックリするくらい泣いた。何が悲しいのか分からないくらい悲しくて辛かった。最後まで美しく大劇場を後にされる美弥さんと、それを必死に受け入れようとしているファンの方の姿を見て色んなものが耐えられなくなった。
トップにさせるつもりがないなら、二番手の羽根を背負わせるべきじゃなかったよなぁと思う。宝塚における二番手の羽根は軽いものではないと思っていた。だからこそ、ここで退団という道を選ばれたことがとても悲しいし、辛い。
トップになって欲しかったな、なんて思うこと自体が今となれば美弥さんに対して申し訳ないし、辛いとか悲しいなんて感情を持ちたくない。可哀想なんてもっての他なのは分かってる。
でも、だからこそただひたすら、この公演を見て、サヨナラショーを見て、やり場のない気持ちだけが残ってしまった。
今回の公演。お芝居といいショーといい、美弥さんの退団公演にしては「餞別」と言えるものが少なかったんじゃないかなと思う。ショーの黒燕尾はとても良かったけど、お芝居はもっと見せ場があっても良かったと思う。ついでに美弥さん個人に拍手を沢山送れる所が少なかったように思える。
一応、事前の評判は何となく聞いていたので思っていた程酷くはなかった。けれど退団云々を抜きにしてもお芝居の主人公の宮本武蔵に感情移入することがとても厳しく、結局武蔵は成長したのかと思いきや最後まで人を殺して人間的な成長を感じ取ることが難しい。ヒロインのお通とも一緒にならないし必死に追いかけてきたお通がただただ可哀想。佐々木小次郎だって出てきては一瞬でいなくなってしまい、個人の掘り下げが少なく背景が全然見えてこない為武蔵の宿命のライバル感がとても薄く感じられた。
この公演で退団するのか、と思うと、やっぱりちょっと思うところは出てしまう。せめて武蔵と小次郎の決闘にもっと尺を使えばいいのに。もっと華々しく終わらせてくれれば良いのに。流石にこれはあんまりじゃないかな、と思う。
脇を固める月組の組子の演技はとても良かっただけに、脚本が本当に残念でならない。東京公演で少しでも改善してほしいけど、変えるにしても限度があるし、なんというか、本当になんというか…という感じです。
ショーはお芝居に比べると良いけど、傑作という訳でもないので…ただ暁千星さんの女装シーンやムエタイの場面など個人的な見所はありました。(ハロプロ好きとしてはアイドルシーンの曲が変更になったのはめちゃくちゃ悲しい)
宝塚における異例の二番手切りをした以上、もっと美弥さんのファンが納得できるような構成にすれば良かったのでは…美弥さんのファンの方の気持ちを思うとやっぱり何も言えなくなります。
この気持ちをどこにぶつければいいんだろうなぁ。美弥さんのファンの友人にこんなこととても言えないからこうしてブログに書いています。15日も16日もしんどくなって泣いて、なんで自分がここまで泣いてるのかもよく分からない。
ただ一つ言えるのは、やっぱり二番手切りなんてもうしないでほしい。それだけです。
少しでもこの感情が美弥さんが宝塚を退団される6月9日までに昇華されたらいいな、と思います。
何かあればマシュマロまでどうぞ。
4/18 追記↓
出してしまったお手紙(懺悔編)
生きてます。
25日に死ぬのでは…みたいなテンションで贔屓を見送り、全てに満足してやはり今死ぬしかないみたいな状況だったのですが何とか生きてます。
24日に贔屓が退団して6日経過しました。27日に某舞台の先行情報が公開されて真顔になったのですが、25日と26日贔屓の退団に浸る時間を貰えたことは感謝してます。先行方法については許してません。シリアル付けろって言ってるでしょ!!!!金で!!!!殴らせろ!!!!ガチガチに本人確認しないと許さないからな本当に…話が逸れました。
某舞台のあれそれについて考えると鬱になるのですが、とりあえず贔屓関係についてはめちゃくちゃ満足できましたし、本当に幸せなまま成仏できました。
先にお礼を。まずは千秋楽を見た後に書いた前の記事の話ですが、色んな方に読んでいただけたようで恥ずかしいやら申し訳ないやらです。読み返してみるとめちゃくちゃな文章で笑うしかありませんでした。どんだけ混乱してたんだよこいつって話ですね。本当に贔屓の退団のあれそれについては私生活でも色んな方に迷惑をかけました。特に職場。25日は有給を使って休んだのですが職場の方から心配のLINEが来てちょっと笑いました。とても良い職場に再就職できたと思っています。
何はともあれ今でも夢を見てるような気持ちではありますが、一応そろそろ感情をまとめようと思ってはてブロを開きました。
で、タイトルなんですけどね。
今日はお手紙の話をします。「懺悔編」とついていますが他の編があるかと言われたら特にないです。とりあえず懺悔の必要が発生した為、恥を忍んで出してしまったお手紙の話をしようと思います。
今まで応援している人に出した手紙の数って覚えてますか?
私は覚えてないです。今のスマホに変えてから(だから一年半くらい?)の手紙は写真で取るようになったけど、それでも撮影忘れとかもある。好きな人に手紙を出すようになって最初は「○回目のお手紙です」なんて可愛らしい事を書いていたのですが気づけば訳が分からなくなっていた。
一応撮影した手紙は、次の手紙を書くタイミングに一回前の分だけはなるべく読み返すようにしている。前回どんな感じで話を終わらせたかな〜〜みたいな、そういうの。
でも基本的に私は自分のブログを読み返さないように、自分の書いた手紙を読み返したくはない。ほぼ日手帳に書いてる毎日の日記はめちゃくちゃ読み返すけど。この差としては「人に読ませる文章か」の違いがあって、何というか私は人に読んでもらった文章を読み返したくはないのです。「えっこれ人に読ませたの…マジか…」みたいな気持ちになるので。常に黒歴史を量産している気分。
じゃあ書かなきゃいいんですけど、文字を書く事は好きなんですよね。…うん!この調子で書いてたらいつ本題に辿り着くか分からないな!さっさと話を進めます。
それでですね、なんというか、その、贔屓が退団したじゃないですか。それでこの6日間色んな事を考えて、「私は本当に幸せなファンだったな〜〜辛いこともあったけど応援できて良かった…」みたいな過去を思い出しタイムに入ったわけですよ。
魔が差したんです。
「そういえば…贔屓の退団が決まってから手紙出しまくったけど…何書いたっけ…」
やめとけよな。消せばいいんだよそんな画像データ。読み返して何になるんだよ。なんで手を出したんだよ。大体手紙なんか書いて何になるんだ?その分一公演でも入った方がよっぽど相手の為にならない?(考えてはいけない)
……見なきゃ良かった…………。
ということでタイトルです。流石に全部晒すことはできませんが、目に留まった中で「うわぁ」と思ったものをざっくりとツッコミを入れながら懺悔します。
被害者は宝塚のご贔屓、若手俳優の推しくん、たまに他にも応援している方(複数名)です。大体贔屓と推しくんが被害を受けていました。
対象期間は贔屓の退団発表があった11月中旬から今日に至るまで。実際はもう少し出していた気がしなくもないのですが画像データが残ってた15通ほどを見てギブアップしました。精神の修行すぎた。
こうやって書くと面白そうに見えるんですけど全然面白い感じじゃないです。懺悔ですからね。
- 「いつもキラキラ輝いている姿を見るのが大好きです!」
まともじゃん。そう見えるじゃん。あのね、これ毎回手紙に書いてるの。しかもね、誰に対しても書いてる。連続して手紙を読み返したので気づきました。いくらなんでも頭が悪すぎる。ボギャブラリーの貧相さが浮き彫りになりましたね。私の中では皆輝いてるんだよ…。
- 「ps.読んでもらった質問私が書いたものです!」
う、浮かれてるなこいつ…嬉しかったんだよね。うん。めちゃくちゃスペースがないのに無理やりpsでねじ込んでて話の流れの急展開っぷりに真顔です。そんな事アピールして何になるんだ?(自分に辛辣)というか他の人がその質問してた可能性…考えないようにしておこう。
- 「何で今更この話なのかと言いますと書きたくなったので書きました」
その一文いるかなぁ……
推しくんがめちゃくちゃ良い事をネットで言っていて興奮した手紙の内容なのですが、本当にいらんことまでベラベラと書いてて「うわぁ…」となりました。私は手紙を書くときに自分語りにならないよういつも気をつけているのですが、その結果とっ散らかった感じになってますねこれ。推しくんこんな手紙読ませてごめんね…。
- 「(グッズ)手帳に貼りました!」
あのね、貼ってない。
意味不明すぎて笑った。な、なんでこれ書いた?!酔ってたのか?!流石にナチュラルに嘘ついてるのはどうなのこれ???まぁ相手もそんな事言われても知らんがなですね。とりあえず貼ろうと思います。
- 「この世界の誰よりも幸せになってください」
重い。
大泣きしながら書いた記憶はある、というか数日前です。でも中身は全く覚えていなかった。
予想はつくと思うのですが、在団中の贔屓に出した最後の手紙です。物理的にも重ければ中身もめちゃくちゃ重かった。いや、なんか、流石に晒す勇気はないのですが、手紙の中でめちゃくちゃ懺悔してるんですよ贔屓に。その締めの一文がこれ。本当にクソ重い手紙を最後に出してました。他人事みたいに書いてますけどえ?マジでこれ私書いたの?今日の記事は贔屓に懺悔の手紙を出した事を懺悔している記事という訳の分からない構成になってます。
私はよく推しくんのTwitterのリプライで「行けないけど応援してます」みたいなリプライ送ってる人たちにキレてるんですけどそれの手紙版みたいなもんなのかな…と思って凹みました。いや行ってるけどね私。とりあえず相手に懺悔するのはやめようね…。
ここまでざっくりと懺悔してみましたが、ここまではウォーミングアップです。この次が本命懺悔…本命って何だろうね。この記事を書くきっかけの懺悔となります。失笑しかないです。何だと思います?
- 宛名漢字誤り
…えっ
何言ってんだこいつ、って話なんですけど、本当に何言ってんだよって一番自分が思ってる。
いやあのね、私は手紙を撮影する時はいつも封筒と便箋両方撮影してるんです。封をする前に撮影してるからね。
それでこの手紙を読み返す中、ふと目が止まって、気づいてしまった。
封筒の「〇〇 〇〇様へ」の部分、漢字間違えてる。
なんでこれ今気づいたかな?!!
き、気づきたくなかったーーー!失礼すぎる!しかも間違い具合がね、漢字のある部首が丸々抜けてるんですよ。手紙本文の漢字が合っているのは不幸中の幸いですけど、なんでこれ間違えた?!!
別途手紙で「すいません前回の手紙宛名間違えてました」なんて書くのも失礼すぎる。詰んでるんですよ。
願わくば届いてないことを祈りたいのですが、部首が抜けてるくらいなら届くだろうなぁ…というか私の手元に戻ってきてないし……。他にも出した手紙に自分の住所書いてないとかそういったミスを見つけたりもしたのですが、漢字誤りに比べれば大したもんじゃないです(これもやばい)
うわ〜〜〜本当に気づきたくなかった〜〜〜〜!!!
これを懺悔したくてこの記事を書きました。自分一人で抱えるには重すぎた。オチはないです。懺悔だしね!!!皆様も宛名にはお気をつけください。
普通間違えないっての。本当になぁ…。
読み返すと、こんなこと書いて何になるんだみたいな事ばっかり書いてました。
よくまぁこの内容で出したよね、という気持ちが主なのですが、唯一しんみりしたというか、これは書いててよかったなと思ったのは「次もまた手紙出します」といつも最後に書いてた所だと思います。
「次の〇日公演も観に行きます」「次の演目も観に行きます」「次の雑誌も買います」等々、次がある事を分かっていたから書いていた手紙ばかりで、推しくんはともかく、贔屓に関してはもう「次」がない今となれば、そうやって次を書けたことが本当に幸せだったなと思うんですよね。
贔屓に出した最後の手紙に「これが最後の手紙になります」と書いていて、これを書いた時には「これだけ覚悟した感じのもう最後って手紙書いておいて、25日になってインスタ始めましたみたいな展開だったら笑うけどなぁ」なんて事を考えていた記憶は残っているのですが、残念ながら25日になってもインスタは始まらなかった。
手紙を当たり前のように出せていたことって本当に恵まれてたんだなと今更ながらに思います。
…何かしんみりとしてしまった。笑
6日。長いような短い時間でしたけど、とりあえず今日の時点で先のことは何も分からない。でもその空白の期間を作ってくれたことに私は本当に感謝をしていて、自分の心を整理するだけの時間を貰えたなと思ってます。
贔屓は今も生きてるし、私も生きてるし、きっとこれでさよならじゃないよね。なんて思ってる。
今だから書きますけど、私は一応、千秋楽のその日まで「宝塚の男役七海ひろき」が好きだと思っていたので、その先のことについては何も考えていなかったというか、正直これでもう二度と会えなくなる可能性も含めた上で応援してたのです。
けれど、千秋楽を見させてもらって、大階段を降りている姿を見て、私が好きだったのは「七海ひろき」その人だったんだなぁと知りました。
この先のことはまだ分からないけれど、もしこの先も七海さんを応援する機会があるなら、これからも応援したいなと思ってます。
ps.職場の先輩に「先日退団したゆきなさんが応援してた人ってこの七海ひろきって人?」と聞かれた時には流石に真顔になりました!バレバレ!
終わります。
最後まで応援することができた幸運なファンの話(贔屓七海ひろきさんの退団を見送って)
今日の事は死ぬまで忘れないと思う。
終わりました。
全部終わりました。今日の3月24日をもって、応援してきたご贔屓の七海ひろきさんが宝塚を退団されました。
幸運にも、私は好きになった人を嫌いになったり、興味を無くすこともなく最後まで応援することができたファンでした。
目に焼き付けてきました。
七海さんを知ってから、七海さんが私に見せてくれた夢が終わる。美しくて幸せで、とてもキラキラしていたその時が終わる。
この退団公演のお芝居、「霧深きエルベのほとり」再演にあたり七海さんの為に当て書きされた船(海)から降りて陸で生きる事を選んだ男、トビアス。七海さんの最後の役としてこれ以上に相応しいものはないと思える役で、本当に胸がいっぱいだった。
ショーの「ESTRELLAS(エストレージャス) ~星たち~」こちらも七海さんへの餞別の一場面、今回退団する組子を皆で送り出そうといったとても温かい空気の中で、これ程までに「時よ止まれ」と思った瞬間は無かった。
最後の入りから始まり、最後の公演。最後のお芝居、最後のショー、最後の黒燕尾、最後のパレード、そして退団挨拶。
もう入りの時点で私は泣いてて、このままだとどうなるんだと思っていたのですが、止まることのないまま時間は過ぎました。本当にあっという間でした。
ちなみにこの時間に記事を書いてるところからお分かりかと思いますがフェアフェルには参加していません。一応自分なりに考えて、最後に見る七海さんの姿は劇場での姿がいいと思ったので初めから参加の予定はありませんでした。まぁ申し込んだところでお席をご用意されたかと言われたらアレな話ですけど。
語彙力がない、という言い方は逃げのような気がしてあまり好きではないのですが、本当に今のこの気持ちをどう言葉にしたらいいのか分からないです。「最高だった」「幸せだった」「大好きだった」「ありがとう」そんな言葉しか出てこない。
本当に私は幸運なファン活動ができたファンでした。こんなにも幸せな気持ちで応援していた人を見送れて、悔いなんてもの残るわけがない。
七海さんを好きになったきっかけは、銀河英雄伝説のミッターマイヤーです。
見たのはDVDです。元々私は銀河英雄伝説が好きで、その流れから入りました。宝塚にハマったきっかけ云々はこのブログの過去記事に色々書いてた(はず)なので詳細は略しますが、私が七海さんを七海ひろきと認識して好きになったきっかけは間違いなくミッターマイヤーだった。
最高にハマり役だったと今でも思ってます。
元々銀河英雄伝説が好きなのでもう誰を見てもキャーーーーー!!!って感じなのは前提として、本当に楽しくて、何でこの公演時私は宝塚にハマってなかったんだと己を恨んだ。当時何してたかって?地元でゲームやりながら学生してたわ。本当勿体ないことをした。
…で、これが何を意味するかと言うと、今だから言える話ですけどつまりはキャラクターから入ったんですよね私。ミッターマイヤーというキャラクターが好き、であることが前提としてミッターマイヤーを演じた七海さんが気になるようになった。元々が2.5次元舞台の若手俳優おたくなのでこういったハマりかたをしてしまった訳ですよ。
七海さん…もとい銀河英雄伝説の別アングルがもっと見たくて、スカステことタカラヅカスカイステージ(分からない方向けに注釈するとCSの有料宝塚専用チャンネル)に加入したのも今だから言える話です。
まぁこのスカステがとんでもなかった。
地方民だから東京も兵庫も行けないし…遠征しなきゃダメだし…なんて言ってるおたくにも次々与えられる供給、供給!供給!!!毎日タカラヅカニュースという名のニュースが流れ、前日の公演の様子とか稽古場映像とか流れる訳ですよ。若手俳優おたくはもう衝撃的オブ衝撃ですよ。元々の目当てだった銀河英雄伝説を録画した後もとりあえず録画、とりあえず視聴を繰り返しまくり、段々と「私…もしかして七海さん個人がめちゃくちゃ好きなのでは…?」という自分に気づいてしまった。
銀河英雄伝説を抜きにしても、この七海ひろきというタカラジェンヌが気になって仕方ない。
正直、七海さんはそんなに、ダンスや歌が得意な方ではないと思う。私はどちらかと言えば歌もダンスも演技も上手い方が好きなタイプなのですが(顔が好みの上でプロ意識がある人が好きなのは最前提)そういった好み主義的なものを壊しても、七海さんの舞台に対する思いとか役への向き合い方、ファンや組子、宝塚への愛情。それらを感じるうちになんだかとっても七海さんから目が離せなくなってしまった。
人を好きになるのに理屈なんていらないんだなと思った。
そんなこんなでとりあえず七海さんが出ている番組を録画して見ている内に、立派なヅカオタが出来上がってしまったのです。
私のヅカオタとしての歩みは全て七海さんと共にありました。初めての宝塚現地観劇、初めての会活動、初めてのお茶会…そして今回、初めて現地での千秋楽。…何を隠そう私はこれまで宝塚の千秋楽に入ったことがなかったのです!元々若手俳優おたくとしては千秋楽自体にそんなに拘りがない…というのは散々このブログで書いた話ですが、宝塚に関しても千秋楽映像とか翌日スカステで観れるし、何ならライビュもあるし、激戦のチケット取ろうとしなくても…みたいな気持ちがあったんですよね。これまでは。
でも、贔屓の退団となると話は別でした。
とってもとっても有難いことにチケットは自名義で自力確保ができたので、その辺りは本当に救われました。結果として行けて良かった。その一言に尽きます。こんなに晴れ晴れとした気持ちで「応援しきった」と思えたのは色んな奇跡の積み重ねの上だと思ってます。
…ここからめちゃくちゃ自慢ですけど、というか自慢しなくてどうするんだって話ですがこの千秋楽、本当に良い席に座らせていただきました。おかげで客席降りで七海さんとハイタッチができました。凄くないですかこれ?!千秋楽のチケットを取れただけでも幸運なのにこんなに幸せな事ってないです。文句なんてあるはずがない。本当の本当に私は幸運なファンでした。…運使い果たしたから明日死ぬんじゃないかな?
そして一応、会場にいた人間としてこれに触れない訳にもいかないので触れますが、この千秋楽トップスターの紅ゆずるさんがショーの途中で喉をやられて歌えなくなるというまさかのトラブルもありました。
流石にめちゃくちゃ驚きましたし、急に体調を崩されたのかと見ていて不安で仕方がなかった。けれど「喉の調子が悪くて~」といった事をショーの合間に伝えていただいてからは、会場の空気も「大丈夫だよ」といったとても温かいものになり、宝塚って本当にファンの優しさに包まれた場所なんだなと思いました。
想定外のトラブルはありましたが、とても良い千秋楽でした。無事に終わって良かったです。
本当に楽しかったな。
泣いたら前って見えなくなるんですよね。
当たり前なんですけどめちゃくちゃ思いました。とんでもなく泣きたいのに見えなくなるのは困る。あとは泣くと分かっている公演にコンタクトはやめよう。
必死に我慢したんですよ。我慢したけれど、星サギのシーンで胸に退団者の証の花が添えられているのを見て涙腺が決壊した。ついでにコンタクトのせいで両目に激痛が走った。
ボロボロ涙がこぼれ落ちて、でも贔屓から目を離したくなくて、最後までずっと贔屓を見ていました。
長い長い、夢を見ていた気がします。
全て終わって、ふらふらと歩きながら、しばらくぼんやりとしていました。
幸せでした。不幸な瞬間なんて一瞬たりともなかった。私は七海さんを知ってから七海さんがずっと好きで、七海さん個人に対して不満に思ったり嫌になる事がないまま、ファン活動を終えることができました。思い返せば思い返すほど、楽しい事しか思い出せない。
…実のところ、辛かった時期もあったのです。
三番手という立ち位置。トップにはなれないんだろうなぁという気持ち。私はジェンヌさんの悪口なんて聞きたくもないし調べたくもないけれど、このネット社会、どうしても贔屓の事を悪く言われている現場に出くわす事だってある。蒸し返すような事は言いたくないけれど、ちょっと色々言われた時期だってあった。
めちゃくちゃ腹が立ったし泣きましたよ。沢山。贔屓が本当に素敵な人である事を知っているから、だからこそ色んな所で辛い気持ちになる事もあった。
でも、そんな時も含めて、今となればいい思い出だったな、なんて思えてる。
「何もかも美しい思い出になっていく。嫌なことなんて何も残らない」
以前読んだ漫画の台詞です。細かい言い回しは違うのですがとても印象に残っていて、今の自分の気持ちにぴったりだなと思ったので書きました。本当にこの通りなのです。最後になると、不思議と全てが美しく尊いものだったと感じることができる。
きっとこれからも、私の中で男役、七海ひろきは、幸せな思い出として残り続けるんだろうなと思います。
満足できたし、成仏できました。沢山の幸せを貰えて私は本当に幸運なファンです。今日の私は世界で三番目じゃなくて、世界で一番幸せだと言い切れます。
かいちゃん、本当に、タカラジェンヌになってくれてありがとう!これからもずっと大好きです!!!
以上です!!!!!!!
花組トップスター明日海りおさんの退団発表を受けて
最近宝塚の退団の話しかしてなくない??????
(劇団公式サイトより)
花組トップスター・明日海りお 退団会見のお知らせ | ニュース | 宝塚歌劇公式ホームページ
そうだろうな、と思っていたのです。いたのですが、いざその現実を突きつけられて耐えられるかは別問題。
宝塚に詳しくない方には「毎回騒いでないお前?」って感じだと思うんですけどここまでスターの退団が続いてしまうともう心もバキバキなんですよ。皆で示し合わせたかのように辞めていく。何で?平成終わるから???
明日海りおさんといえば今の宝塚の「顔」と言える存在です。何と言っても花組トップスター。容姿良し、実力良し。圧倒的な「華」があり舞台に立つとめちゃくちゃ格好良くて、面倒くさい男をやらせたら天下一品。しかしそのお人柄はフワフワとした癒し系。このギャップ!!!好きに!!!なるわ!!!!!!
それが…そんな宝塚の宝が……退団………退団…………そうか……………いやそろそろだろう、演目的な事も、全国ツアーが二番手の柚香光さんだった事も、横浜アリーナでコンサートやる事も、もう全部含めて「察しろよ」と言わんばかりだった!!!でも耐えられるかは別問題!!!!!!
お疲れ様でした、という気持ち、寂しいという気持ち、全部がぐちゃぐちゃになって、本当に一つの時代が終わった感がありひたすらしんどいです。
しんどいです………。
え?今日の記事は終わりかって?う、うん…今日はこれで許して…。
でも、でもね、悲しいことばかりだけれど、星の次は礼真琴さんだと思うし、きっと相手役は舞空瞳ちゃんだと思うし、花だって順当にいけば柚香光さんだと思うし、相手役はこのまま華優希ちゃんだと思うし、思うし思うしということでこれはこれで、楽しみだったり、するんですよ、するんです…まぁ落下傘とか組み替えとか色々…考えたりするけど…その時はその時というか…。まぁトップのお預けを食らう=長く見られる時期が増えるって事だし……どっちにしろこの先のご活躍的な楽しみはあるんです………。
こうやって入団を退団を繰り返しながら宝塚はこれまで続いてきたし、きっとこの先だって私の見たい光景は見ることができると思うんですよ。
…なんか、贔屓の退団発表から実際に退団するまでのこの間で宝塚界隈でのビックニュースが多すぎて……やっぱり平成最後だからですかねこの詰め込み具合は???
うん、まずは贔屓を見送ってから!!!来週末です!!!もう!!!すぐそこ!!!
宙組退団者が耐えられないよ私は
「幻覚だな!」と思ってスマホの画面を閉じて、3分くらい経ってからまた開いて、それでも「…?」と現実を受け止めきれなかった。
…やっぱり集団幻覚では?
思えば私が宝塚で初めて観た演目が映像の宙組ベルサイユのばら、そして流れるように銀河英雄伝説を見て今の贔屓の七海さんに心を奪われ、七海さんが組み替えに伴い星組を見るようになったのですが何せ元々は宙組から入った訳ですよ。
あの頃に下級生〜中堅として輝いていたメンバーが…今は上級生として舞台を支えてくれたメンバーが…そんな…。
ひたすらじわじわと染み渡る悲しみ。そりゃあ退団する日はきますよ。きますけど、こんなに一気に。7人とかどうなってるの?!確かに最近宙組の退団者は少なかったけどそれにしても多い。愛ちゃんの専科でさえめちゃくちゃショックだったのに、何で、ワーーーーーーーー悲しいよーーーーー!!!とひたすら落ち込んでいます。いや辛いわこれ。
2019年の宝塚界隈、まだ三ヶ月なのに濃すぎませんか???
ショックを受けすぎると感覚が麻痺してきて「え?聞こえなかった!今のは無しで!」みたいに脳が理解を拒否するのですが、退団は退団だし、退団…?退団って…?
89期のこの怒涛の退団ラッシュにも本当に本当に辛いものがあります。こうして一つの時代が終わっていく感。とりあえず私が初めて宝塚に触れた時の宙組は…これで終わりなんですよ…。
ショックです!!!!!!寂しい!!!!!!悲しい!!!!!!!
オーシャンズ11、大好きな演目です。これが今の宙組の集大成なんだなというか、この先の宙組は私の知っている宙組とまた違うんだなというか。あぁ……寂しいな……寂しいとしか言えない……大好きな演目だけどショーがないんだ……ショーで退団者を見送れない…それも寂しい……。
実は今回のオーシャンズ11、私はまだチケット確保できてません。既に友会には応募した分全て振られてしまったのですがどうしようこれ。
(もし普段からこのブログを読んでくださっている方で「宝塚見た事なくてオーシャンズ11で宝塚デビューしてみようと思ってて…」という方がいらっしゃいましたら今回本当にチケット難になると!思います!確保したい方はお早めに…というか…私の方こそどうしよう?!)
とりあえず…遠征の日程がなんとかならないか確認します…舞台刀剣乱舞くんさっさと先行開始してくれ…お前のチケットが確保できなければ何も進まないんだ……。
(ここからちょっと贔屓の話)
田舎なのでようやく入荷された歌劇を買ってきました。もちろんグラフも。
宙組退団者にショックを受けながら、贔屓の最後の特集を読んでまた泣いた。
本当に私のご贔屓は素敵な人で、「あぁ出会えてよかった」って毎日思ってるし、その気持ちが毎日新しく更新されていくんですよ。
そんな贔屓がファンだけではなく沢山の人に慕われ惜しまれている様子に、私はもう…胸が一杯です……。
なんかもう言葉にできないのでその、とりあえずヅカオタは読んでください。
取り急ぎご報告を。現場からは以上です。
ミュージカル ラブ・ネバー・ダイ観劇/シャネル ルージュココ 456 エリック
オペラ座に囚われ続けている。
一体何のブログなんだよ、という話ですけど舞台おたく兼コスメおたくのブログなのでこのタイトルで正解です。
一応何のことだかさっぱりな方向けに説明するとミュージカル ラブ・ネバー・ダイはオペラ座の怪人の続編にあたる作品。そしてオペラ座の怪人における怪人の名前はエリック。
そんな感じでラブ・ネバー・ダイを観劇してシャネルのルージュココ 456 エリックを買ったという話です。
どちらかにしか興味がない方向けに今日の記事の構成を説明すると
- まえがき(と言う名の私のオペラ座の怪人に対する思い)
- シャネル ルージュココ 456 エリック レビュー
- ミュージカル ラブ・ネバー・ダイ感想
こんな感じですので読みたい部分だけ読んでください。
見ての通りめちゃくちゃ長い記事です。最後まで読むと8500文字くらいあります。ご了承ください。
- まえがき
まぁまず初めに書いておくと、私はオペラ座の怪人が好きです。何が好きかって曲が好き。そして怪人さん(尊敬を込めてさん付けしている)が好き。12月に宝塚雪組公演ファントムも見に行った。過去最高に大泣きした。
何なら今年のファントムも見に行くつもりです。あくまで予定が合えばなのでつもりですけど。
オペラ座の怪人を題材にした作品は吸い込まれるように見てしまう。エリックとクリスティーヌにくっついて欲しすぎてこのブログで詳細は書きにくい某ゲームとか(察しがついた方は握手)もやった。そのくらい好き。
話を戻すと、このラブ・ネバー・ダイ。大昔にオペラ座の怪人の映画を見て、その結末にショックを受けて何とか怪人が幸せにならないのかと調べ存在を知った。ネタバレを読んで唖然とし機会があれば触れてみたいと思っていた。まさかこんなに後になるなんて思わなかったけど。
宝塚版雪組ファントムを見た直後。そして外部でのファントム再演決定。…いや今しかないでしょ〜!という事で急遽観劇を決めました。
なのでここからラブ・ネバー・ダイの感想…に入るべきなのですが、先に書いた通りリップのレビューを先にします。理由としては舞台のネタバレがどうしても含まれる為です。逆にリップの話は興味ないやって方は飛ばしてくださいね。
- シャネル ルージュココ 456 エリック
購入動機は散々書いた通り、怪人さんもといエリックが好きでコスメに彼の名前がついたものを使いたかったからです。
以前ブログでトムフォードのエリックが欲しいけどどこにも売ってない、といった話を書いたのですがやっぱりどう頑張っても見つからない。ので他のブランドで…と思ったのですがシャネルです。シャネル好きだなこいつ?!と思われた方は正解です。
実の所存在は知っていた。このブログでルージュココの記事も書いている通りシャネルのコスメがめちゃくちゃ好きなので一応知識としては頭にあった。けれど購入を躊躇ってしまう理由があった。
この色です。
※未加工なんですよこれ
普段から「使いたいコスメを使う!」みたいな感じで似合わない色だろうと工夫して無理矢理でも使っている私ですけど、そんな私でさえも躊躇うお色。国内未発売(のはず)(違ったら指摘お願いします)
イエベとかブルベとかそういった問題じゃなくてそもそもこれが似合う日本人はどのくらいいるのか…?攻め過ぎでは?だから国内未発売なのか?
お店でお試ししたくてもカウンターに置いてないし、何ならレビューとかも全然ないし。でも見ただけで分かる。これはヤバい。
ルージュココ 432 セシルをセシル・ハーヴィ的な意味でいつか買わなければいけないと思い数年が経過したようなゲームおたくだけれど、セシルよりよっぽどセシル・ハーヴィ感がある。
※気になる方は「ファイナルファンタジー4 セシル」で検索どうぞ。余談ですが私はカイン・ハイウインド派です。どっちも紫リップですね。バロンの流行か?
まぁ、色々考えましたよ。考えました。ラブ・ネバー・ダイの観劇日前日、ロンドン25周年記念公演のブルーレイを見るまでは。
オペラ座の怪人 25周年記念公演 in ロンドン[AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン
- 発売日: 2018/03/27
- メディア: Blu-ray
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めちゃくちゃ凄かった。
本当に凄かった。身内と一緒に見たのですが終わった瞬間二人して無言だった。圧倒的だった。なのにブルーレイが1500円とか安すぎません?DVDなんか1000円ですよ。私が何を書くより見てもらった方が早いのでご興味がある方は見てください…本当に凄いから……と、見事にテンションがおかしくなり気が狂って海外から発送してもらうことにした。いいんだよブルーレイ1500円だったんだから…(関係ない)
正直、実物を見るまではまぁ頑張れば使えるかな?なんてめちゃくちゃ甘い事を考えていた。現物が届いて蓋を開け写真を撮った時に「こ、これはヤバイぞ…」と思ったけれど、でももしかしたら肌に出してみると何とかなるのでは?と僅かな期待があった。めちゃくちゃ僅かだけど。見てみない事には分からないしね!うん!
紫だわ
撮影環境的な問題で下の方にスマホの影が写り込んでるんですけどとりあえずこの色を感じ取ってほしいのでご了承ください。
シャネル ルージュココ 406アントワネット/428レジャンド/430マリー/434マドモアゼル/468ミシェル/470マルト - 世界で三番目に幸せ
以前の記事(470 マルト)で
絶対これは使いこなせないだろ…と思いながらも購入。とても人を選びそうな色です。
なんて事を書いているのですがマルトの使いにくさが可愛く思えるレベル。と、いう事で折角なので比較してみましょう!
(左エリック、右マルト)
(上エリック、下マルト)
マルト赤いな…
比較して気づいたのですが、若干エリックの方が透け感があるというか、マルトの方が濃いように見えますね。そんな事は些細な事と言わんばかりに紫なんですけどね。どっちも普通に塗ったら私の顔だと事故になる。けど、やっぱり完全な紫は本当に似合う人が限られる印象です。逆に紫リップを買いたい方は絶対にこれをオススメしたい!混じりのない紫がシャネルにはあります!
入手方法ですけど公式通販だと買えないので通販で探して買うか個人輸入するかになるのかな…と思います。
結局の所、買ってどうなの?後悔してないの?って話ですけど全く後悔していません。日常生活に怪人さんを感じとることができるようになってめちゃくちゃ嬉しいです!それも大好きなルージュココで!なんかこの人を寄せ付けない紫具合がオペラ座の地下で孤独な怪人さん感があって良くないですか?(ぐるぐる目)(こじつけおたく)
純粋なシャネルのファンの方に怒られそうですね。ご、こめんね…許してください…。
他にもオペラ座を感じ取れるコスメがあれば教えてください。
マシュマロはフィルターをかけてるのでコメント欄やTwitterでも大丈夫です!これはゆきな好きそう…ってコスメがあれば是非!よろしくお願いします!
こんな感じの舞台&コスメおたくのブログです。本領発揮した感ある。
- ミュージカル ラブ・ネバー・ダイ 観劇
ようやく舞台の話です。ネタバレ含みます。
後は宝塚版雪組ファントム(以下宝塚版と記載)と上でも紹介したオペラ座の怪人25周年ロンドン公演(以下ロンドン版と記載)にもネタバレ込みで触れていますのでご了承くださいね。
見に行くと決めたのが一月下旬。そもそも宝塚で贔屓が三月末に退団するというこのタイミング。正直言って他の舞台目的の遠征に回すお金はなければ余裕もない…ので観に行くなら絶対に宝塚合わせでチケットを取りたかった。
既に一般発売日は過ぎており希望日のチケットは各所で手に入らず、辛うじて買える所は大体お席が良くない(事前に分かる所で見ていた)この席でこのお値段はちょっと厳しい…と、初日や千秋楽には拘らないけれど席にはやや拘るおたくなので迷いました(後列でも一階席がいい)(もちろん取れない事が多い)
一体どうしようかと思っていた所、ホリプロオンラインで突如復活していた1席を発見。一階席のど真ん中。一体どうした?!あまりにも良過ぎる!と、運命を感じで即確保。あ、ありがとうホリプロオンライン〜!
とりあえずヅカオタなのでメグを夢咲ねねさんと咲妃みゆさんが演じられる事態にどちらを見るべきかめちゃくちゃ迷ったのですが、個人的に夢咲ねねさん(と正確には愛加あゆさんご姉妹)に思い入れがあるので夢咲ねねさんの回を取りました。これ以上キャスト的な感じで色々突っ込んだ意見は書けないので、ここからはストーリーについて中心に書こうと思います。
まず、前提として、行って良かったと思ってます。
この書き出しからして不穏ですけど、役者の演技に不満はないんですよ。何が問題かってこのストーリーなんですよね。知ってましたけどね!分かってて観に行きました!
「地雷」と言われる方の気持ちはめちゃくちゃ分かります。「蛇足」「(役者云々ではなくオペラ座の怪人という完結した話の続編として)見ない方が良かった」なんて意見もあるのはごもっともだと思います。知ってた上でチケットを取りました。それでも私は私という「オペラ座の怪人の世界に囚われたおたくとして」見て良かったと思ってます。
12月からのオペラ座月間。ガストン ルルーの小説を元とした様々な作品に触れて私なりの怪人像的なものがあったのですが、一言で言えばこのラブ・ネバー・ダイは「解釈違い」と表現してしまうしかないと思っている。
先に言い訳すると私は学生時代現代文のテストの点数が悪かったタイプの人間です。「作者の気持ちを答えよ」とか「登場人物の気持ちを答えよ」とか苦手、というよりは私が考えた答えに×を付けられることがとても多かった。なので制作側が想定していない受け取り方をする可能性がとても高く、ストーリーが悪いってよりそれ単にお前の頭が悪いだけでは?と言われたらそれまでな感じなのでご理解ください。
オペラ座の怪人といえばやはり怪人の心情的なものがメインで私は見てしまうのだけれど、この作品における怪人さんの心情はとても分かりにくく、一番解釈違いだなと思ったのはクリスティーヌに対する気持ち…怪人さんはクリスティーヌのどこに惚れたのか、だと思う。
例えば宝塚版。そもそもファントムな時点で比較するなよって話ではあるけれど元ネタは一緒だし書きます。宝塚版だと出会ったきっかけは歌だけれど、歌のレッスンを通してクリスティーヌと交流する内に彼女自身の美しさやひたむきさ、温かさに惹かれて、恋心を抱くようになった…のではないかと私は受け取っている。
ロンドン版に関してはあくまで想像の範囲だけれど、愛を知ることがなかった怪人さんは愛に焦がれ自分が歌のレッスンをしたクリスティーヌに対して恋心を抱く。けれどそのレッスンを通して怪人さんが与えた多くのものはクリスティーヌから恋愛感情から成り立つ愛という形では返ってこない。怪人さんはクリスティーヌのラウルへの思い、そして自分への思いを知り最後は姿を隠す。クリスティーヌは恋愛感情としてラウルが好きで怪人さんに恋愛感情はない。けれども恩師として怪人さんを愛していた。大体こんな感じの受け取り方を私はしています。
で、このラブ・ネバー・ダイ。このロンドン公演のブルーレイを見た翌日に観劇したのが絶妙なタイミングでした。私はロンドン版で以上のように感じて、そのテンションを引きずったままラブ・ネバー・ダイを見た訳ですよ。
まぁ解釈違いだったよね(としか表現できなくないですかこれは?)
私は映画版を見た時から一貫して「怪人さん可哀想」「怪人さんとクリスティーヌがくっついてほしい」なんて事を考えていた人間なのですが、結局のところクリスティーヌが怪人さんを恋愛感情的に好きになるのは、ファントムならともかくオペラ座の怪人としては違うなと思った。お、思ってしまった…。
いや、正確には見せ方の問題なんですよ。ラウルは愛している。けれど怪人さんを見捨てるような事できない、みたいな。そういった流れが欲しかった。
怪人さんは確かに顔は醜いけれども、その音楽の才能。そして見た目ではない心の美しさに惹かれ、クリスティーヌはそんな怪人さんの孤独を知り怪人さんの手を取ってくれる。私はそれが見たかったんです。
…まぁ怪人さんがやらかした事の大きさを思えば怪人さんが心は清らか…?え?みたいな感じなんですけどね!それでも彼がここまでに至った気持ちは分かるし、そんな彼の孤独に触れられるのはクリスティーヌであってほしかった。と、思っていた。
ラブ・ネバー・ダイを見て感じたのは、怪人さんがクリスティーヌが好きなのはクリスティーヌに音楽の才能かあった事ただ一点のみであり、他に音楽の才能がある人(グスタフ)が現れたならその人で構わないのでは?ということでした。
マダム・ジリーやメグは少なくとも怪人に対して尊敬と憧れの感情はあるけれど、怪人さん的に音楽の才能がないこの二人の事なんてそもそも眼中にない。
私はどちらかというとロンドン版や宝塚版等を通して、言い方はアレだけれど怪人さんは愛に飢えすぎており、たまたま音楽を通して出会って自分を師と慕ってくれる異性のクリスティーヌに恋愛的な面でも惹かれ「愛して欲しい」と思うようになった。だからクリスティーヌじゃなくても怪人さんを理解し、その素顔も含めた上で愛してくれる人が目の前に現れたらそれで怪人さんは救われるのでは?くらいに思っていたんですよ。その辺りの私の解釈を根本からひっくり返された。
解釈違いとしか表現できなくないですか?
怪人さんの気持ちが分からなくなってしまった。怪人さんはクリスティーヌのどこが好きなのか。クリスティーヌである必要性が分からなくなってしまった。
クリスティーヌはラウルの事は愛している(んだよね?)けど結局怪人さんが忘れられず…ってとんでもない女だなクリスティーヌ?!!
「月のない夜」の歌で怪人さんとやることやってたのを熱唱された時に中々くるものがあったのですが(主に胃液)結局のところラウルを愛していたのか?それとも怪人さんを愛していたのか?でも歌の中で怪人さんを愛していたとか言っちゃったわけで?!え?!あのロンドン版のあの感じの流れの後で?!クリスティーヌの恋愛感情ってどうなってるの?!ただ音楽の才能があればそれでいいの?!なんて思ってしまった。
ラウルに関してだってこんなラウル見たかったかって言われたら見たくなかったというか。このラウルに感じたのはガンダムWのデュオですね……いや……あれこそちょっと読んで辞めましたけど……私の中のガンダムWはエンドレスワルツで終わったので……。
何だかラウルが本当に見ていられないくらいで、彼の心情を思うと辛すぎる。怪人さんとクリスティーヌにくっついてほしいと長年思っていたのに彼がそういう事になるのは見ていられないというか、当て馬可哀想というか、結局私は判官贔屓な所があるんだな…みたいな。
一応、続編でありながらもそれはそれ、みたいな立ち位置の作品である事は承知なのですが、なんというか気分としてはクロノ・トリガーをやった後のクロノ・クロスというかお前パラレルとか外伝とか並行世界とか何でもいいですけど適当な理由づけでとりあえず続編出せばいいってもんじゃないんだぞ………と思いました。ブレイブリーデフォルト→ブレイブリーセカンドの方が近いかもしれない。
蛇足の一言で表せない感情がある。
いやもしかしたらどこかでそのあたりの怪人とクリスティーヌの恋愛感情的なフォローがあったのかもしれません。見落としている可能性もある。結構こみ上げる胃液との戦いみたいな部分があったので2回目3回目と見たら感じる事は違ったのかもしれない。他キャストや海外公演等見たらまた別の事を考えるかもだし、私が頓珍漢な捉え方をしている可能性は高いし……そうであってほしいんですけど………(白目)まぁ一応、私の感想という事で。
ここまで色々言ってるとめちゃくちゃ不満があるように見えるのですが、これはもうストーリー構成的に仕方ないというか、オペラ座の怪人が好きであった人の多くがぶち当たる壁だと思うので(根本からの否定的な意味で)そのあたりは無理やり置いておきます。置きたくないけど。
じゃあどこが好きだったのか。
一幕ラスト、コニー・アイランドでグスタフの才能に気付いた時の怪人の反応。そしてその曲のメロディー。それを聞いて全てを察した時の胸の高鳴り、興奮。この時私が劇場で感じた感覚はずっと忘れられないと思う。
私、今物凄いものを見ている!
オペラ座の怪人のファンとして、これまでいくつもの作品を見てきたファンとして、このシーンに生で立ち会うことができた。舞台って凄い!!!
劇場にわざわざ足を運んだからこその興奮、この感動、改めて「現地に行くこと」の重要性を知った。最高だった。
これだけでチケット代の元を取れると思った。
宝塚版ファントムを見たときに「これは父(キャリエール)と息子(エリック)の物語だ」と思いました。
このラブ・ネバー・ダイもそうなんです。クリスティーヌと怪人の話、というよりは「父(怪人)と息子(グスタフ)」の物語」
こじつけおたくなのでこれまで見てきた作品全てこじつけてしまいます。同じガストン ルルーの小説が元ネタの作品なのだから尚のこと。
確かにストーリー自体に言いたい事はあります。解釈違いとしか言えない事もあります。それでもラストシーン、怪人の素顔に触れたグスタフ、そしてその時の怪人の表情。愛に飢えた怪人が得ることができた「家族の愛」このシーンの美しさ。あまりにも完成された感。
何も言えなくなってしまった。
宝塚版で父親の手で殺されたエリックが、このラブ・ネバー・ダイで息子に救われる。一つの小説を元ネタとしながら、ここまで多数の角度から「怪人」という人物の姿を見せられる。この構図。文句なんて言えるわけがないじゃないですか。
見に行って良かったです。
後はカーテンコール、私が見た回だけなのか、毎回やってるのかは1回しか入ってないので分からない&他の方の感想を全く見ていないので不明なのですが、クリスティーヌとグスタフが手を繋いではけようとしていた所怪人さんが二人の間に割り込んで手を繋ぎ、先に歩いてたらラウルを呼び止めて4人で手を繋いでお辞儀した所でもう「ウワーーーーーーー(涙)」みたいな感覚になって、こんなん泣くしかないやん…ずるいやん…となりました。
そこからラウルがグスタフを肩車してはけて、残った怪人さんがクリスティーヌに対して「拍手!」と言わんばかりに両手をクリスティーヌに向けてまた「ウワーーーーーーー(涙)」となり、拍手を受けた後のクリスティーヌが怪人さんに同じように「拍手!」と両手を怪人さんに向けて、結局二人して「拍手!」のポーズで観客の大きな拍手を受けていて「ウワーーーーーーー(涙)」ですよ。文字にしても伝わらない〜〜!!!ニュアンスで感じ取ってください。
何だかもうこの終わり方が本当に綺麗で全部「最高だったな…」という感想にしかならないんですよ。
本当に行って良かったです。
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実は公演が終わった勢いで海外のブルーレイを購入しました。ブログで感想を書くまでは見れないと思っていたのでこれでようやく見ることができます。私が初見で劇場で受け取った感情の答え合わせな感じですね!なんだかんだで買ってしまうくらいには好きな作品でした。
賛否両論なのは前提として、それでも気になるなという方には是非見てもらいたい作品だと思います。
長々と読んでいただいてありがとうございました!